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中京競馬場まで青春18きっぷで観戦してきた

青春18きっぷで遠出をしたい

 このたび、ずっとやりたかったことを思い切ってやってみようと思い、行動に移すことにした。年々歳を重ねるにつれ、どうにもこうにも腰が重い。そういった加齢に抗う手段として、思い切って行動を起こした。

遠い昔から憧れていたもの、それは青春18きっぷによる長距離移動である。

青春18きっぷとは、JRの普通列車乗り放題のいわゆるフリーパスの乗車券である。

青春18きっぷは、一年中販売しているものではなく、発売している期間と利用できる期間が決められている。乗車券は5枚つづりとなっており、利用期間内に使い切ることができない場合でも、次の期間に持ち越すことはできない。

青春18きっぷを最大限有効活用するには、5枚の乗車券を全て使い切らなければならない。

ある程度使い、残りの乗車券を利用する予定がないのであれば、ヤフオクやメルカリで売ってしまうのもいいだろう。

使う予定が1回2回の場合は、ヤフオクやメルカリで買うのもアリだと思う。

今回は普通に発券機で購入した。

青春18きっぷは12050円なので、1回あたり約2400円だ。

2400円なので、ある程度の距離を乗車すれば簡単に元がとれる計算だ。

例えば、割と近場の熱海にでも日帰りで出向くだけでも十分に元がとれる。

しかし、せっかくなので、もう少し遠出がしたい。

ということで、思い切って愛知県の中京競馬場に競馬観戦をしにいく計画を立てて実行することにした。

青春18きっぷで中京競馬場まで行く計画

まず始発で自宅の最寄駅から改札をくぐり、立川駅に行く。立川駅から南武線で川崎駅へ。川崎駅から東海道本線で小田原駅へ。小田原駅では沼津行きの東海道線に乗り換えて熱海の方へ。

熱海を通過して終点の沼津の手前の三島で下車。少し待つ時間ができるが、三島始発豊橋行きの電車に確実に座れるようにする。

豊橋まで行けばゴールはもうすぐ、あとは名鉄を乗り継いで、13時過ぎには中京競馬場に到着できる計算だ。

中京競馬場での計画

中京競馬場で競馬観戦をし、勝負に勝てば帰りは新幹線。勝てなければ余裕をもって12R発送前の16時くらいに中京競馬場を後にするしかない。ちなみに東京に帰って来れるギリギリの終電は17時20分くらいになるようだが、乗り換えをミスるとその時点で試合終了だ。

もし、万が一競馬に勝利することが出来た場合、名古屋駅21:24の新幹線ひかりに乗って新横浜まで行けば無事に帰れるようなので、名古屋でゆっくりと美味しいご飯を食べることもできるし、ちょっとした名古屋観光をすることができる。名古屋から新横浜までの乗車券、新幹線の新幹線自由席の料金、占めて9900円勝利すればいいわけだ。

青春18きっぷでJRの乗車賃が片道で3500円ちょっと浮いている計算になるので、その3500円を10000円に増やすことが出来たなら新幹線で帰ることとする。

3倍ちょいにすればいい、そう考えるとなんだかいけそうな気がする。全身全霊で予想していく。

楽しい名古屋観光か、それとも地獄の帰路になるか、今までで一番のスリルを感じているかもしれない。

4倍くらいの2番人気に単勝で到達できる。絶対に負けられない。勝負は中京11Rだ。

前日準備

いよいよ決行前日になった。気持ちが高まる。

想定されることについて、いくつか準備をしておく。

まず、長時間電車に乗って、その間携帯電話を触り続けることになるだろうから、自宅にあるモバイルバッテリーに充電をしておく。

モバイルバッテリー

念のためiPhoneも省電力モードで運用していくつもりだ。

予備の携帯電話も持っていく。

当然のことであるが、朝早いので、起床できるように早めに寝る。

青春18きっぷを使って旅をする心構え

前日は特に食べるものにも注意する。乗車中トイレに行きたくなったら、予定が一瞬にして狂ってしまう。

目的地に着くまでは飲食は極力しないつもりでいる。カフェインには利尿作用があるので、お茶やコーヒーは移動中は厳禁だろう。

前日の食事は翌日に響くので、軽めにあっさりしたものを食べた。

そんなこんなで前日22時には就寝した。

青春18きっぷで中京競馬場 当日

翌日4時に起床する。眠い…こんなに早く起きたのは初めてだ。まあ車内で寝ればいいのだが、緊張で眠れないだろう、多分。

支度をしていざ出発。

外はそこまで寒くなく、清々しい感じがする。

最寄りのに到着する。始発の時間帯は改札に駅員さんがいないので、乗車証明書を発行して駅構内に入る。

立川駅で青春18きっぷに判子を押してもらおう。

今回の旅の一本目

始発にも関わらず、車内は割と混雑している。席は埋まっており、座ることはできない。

判子を押してもらった青春18きっぷ

立川で青春18きっぷに判子を押してもらった。他にも何名か判子を押してもらっている人がいた。

5:14発の南武線川崎行きに乗車する。南武線で立川始発なので当然座れる。

2本目の南武線 車内より

座れると精神的にはだいぶ楽だ。今から静岡区間を座って通過できるか心配だ。

南武線にしばらく乗ったところで気づく。ドアの近くがとても寒い。ドア寄りの席は避けるべきだった。

川崎に到着したが、東海道線6:12に出発なので、急いで乗り換えなければいけない。お

遅れているのか、南武線がホームに着いたのが6:11だった。到着予定は6:09だったのに…

急いで階段を駆け上がり、東海道線のホームに移動する。丁度乗車予定の電車がホームに入ってくるところだった。

ギリギリ東海道線に乗り換える

危なかった。乗り遅れたら早速予定が狂っていたところだ。小田原駅から三島駅までは最悪座れなくてもいい。この電車に間に合ったのは大きい。

ドア付近は寒いので真ん中辺りの席に座る。全体的に南武線よりも暖かいのも救いだ。

車内にあるトイレで尿意もクリアにしておく。

大磯を過ぎたあたりから海が近いせいもあってか景観が良くなってきている気がする。

車窓が気持ちいい
海が近い

小田原駅ではホーム向かい側に東海道線沼津行きに乗り換える。15両の列車から10両に短くなるようで、乗車していた13号車の前には車両は停まっていなかった。小田原駅7:16発沼津行きに乗り換える。

急いで乗り換えて、なんとか座ることができた。次は三島で降りて豊橋行きに乗り換える。この電車に座ることができれば今日は勝ちと言っていいだろう。

三島駅に到着。結構な人が降車したため、みんな豊橋駅行き狙いか、と思ったら全然そんなことはなかった。豊橋駅行きが来るのを待ち、余裕で乗り換え完了。三島駅8:27発豊橋駅行き。

3時間後には豊橋駅に着いていることだろう。

3時間…長い…。

折り返し豊橋駅行き
三島駅から豊橋駅まで乗り換えなし

寒くなさそうな席も余裕で確保できた。

ドアから遠い席を確保

パッと見た限り、沼津行きを三島で乗り換えている人は少なかった。乗り続ければ1時間弱早く中京競馬場についていた…失敗したか…

Amazonのレビューをしながら時を過ごすが、それにも飽きてきた。目をつぶって時が経過することを待つが、なかなか時間が過ぎない。

そして浜松の手前あたりから車内が急に寒くなってきた。

途中何度か意識を失いかけたが、無事に豊橋駅に到着。11:50発の新快速大垣行きに乗り刈谷を目指していく。

新快速大垣行き

クロスシートなのでロングシートよりも気が楽だ。そろそろ勝負の予想を考え始めよう。

帰りもこの道のりは辛すぎる。

そうこうしているうちにあっという間に刈谷駅に到着した。クロスシートが快適すぎる。車窓を楽しむ余裕さえあった。

刈谷駅で名鉄に乗り換える。

刈谷駅構内
刈谷駅名鉄ホーム
名鉄

きっぷを買うのは久しぶりだ。知立で乗り換えればついに念願の中京競馬場である。名鉄三河線12:37発知立行き。

名鉄本線犬山行きに乗りたいのだが、どうやら遅延が発生しているようだ。

遅延が発生している

旅の序盤でこのようなことが起きなくてよかった。予定の犬山行きが少し遅れて到着した。

目的地まで最後の電車 名鉄本線犬山行き

名鉄本線しばらく乗車し、中京競馬場前駅に到着した。

中京競馬場前駅

中京競馬場前駅から中京競馬場に向かって歩いていく。

中京競馬場前駅駅前
中京競馬場までのストローク

中京競馬場は中京競馬場前駅からは少し離れているが、入り口までは屋根が設置されており、雨の日傘がなくても安心である。

中京競馬場入り口前
中京競馬場入り口
中京競馬場入ったところ

ついに念願の中京競馬場にたどり着いた。

勝負レースは中京11Rと決めているので、それまで競馬場内を見て回る。

ターフィーショップを覗いたり、食べ物屋さんでこの日初めての食事をとることに。

ターフィーショップでは何が出てくるかわからない、トレーディング色紙を購入。運が良ければジョッキーのサイン入りが封入されているらしい。

トレーディング色紙

個人的にはソダシが欲しい。

色々食べたがどのお店も安くて美味しい。東京競馬場ではありえない価格だった。

名古屋名物きしめん

まずは名古屋名物きしめんをいただく。カツオの出汁が効いていておいしい。なんと400円代でいただける。激安だ。

どて煮

中京競馬場名物どて煮。色々なお店でいただくことができ、特徴がある。初めに食べたものは豚バラ肉のどて煮だった。甘い味噌が豚肉によく合う。ご飯やお酒がすすむ味だ。

どて煮2

こちらのどて煮はホルモンだった。ギャンブル飯のモツ煮も、甘辛味噌のおかげで一気に名古屋感が出てくる。

串カツ

串カツ、なんと1本100円だ。

あつあつで普通に美味しい。これも味噌がいい味を出している。

そんなこんなで食べて、見て回って時間を過ごしたのだが、これはこれで非常に満足であった。

いよいよ勝負のレース。3歳馬の単勝を買って勝負に臨んだ。

結果は撃沈。買っていた馬は惜しくもクビ差で2着であった…

負けた瞬間にまた長時間かけて帰らなければいけない、という絶望感が襲ってくる。

私はこれまで競馬でそこまでの大金を賭けたことはないが、10万円負けのそれに等しい絶望感の様に感じる。

そのためか、ゴール直前はものすごい緊張感があり、ものすごく興奮した。行き帰りの交通手段を賭けるだけでもここまで興奮できるのか。いやはやギャンブルの恐ろしさを垣間見た。

お金そこまで賭けてはいないので、健康的な楽しみ方なのだが、体にかかる負担はそれなりに不健康といった、絶妙なバランスである。

負けて帰りのゲートをくぐる時の悔しさといったらない

すごい悔しかったが、これまでにないくらい興奮した。クセになる感覚ですらある。これはこれでいい経験ができたのかもしれない。

もし勝てていたらそれはもうヤバかったと思う。

そんなわけで中京11Rが終わると同時に家路についた。気分を変えて豊橋までは名鉄で行ってみる。少しお金はかかるけど。

…お腹が痛い。調子に乗って中京競馬場のグルメを満喫しすぎたようだ。帰りは新幹線で帰るつもりでいたあの頃の自分を呪いたい。

トイレに行くとスッキリするのだが、たびたび腹痛が襲ってくる。電車を乗り遅れでもしたら帰れない。

時間のアドバンテージを獲得するため、また後学のために青春18きっぷのワープを試してみることとする。

青春18きっぷにおけるワープとは、短い区間を新幹線で移動することである。新幹線に乗るには、特別乗車券と通常の運賃がかかり、青春18きっぷは適用されない。

先人達によりおすすめのワープ区間があるので、今回はそれを試してみたい。

浜松静岡区間のワープがオススメのようで、うまくいけば1時間くらい時間が短縮できるとのこと。単純に電車に乗る時間が短くなることもあり、願ったり叶ったりだ。お金はかかるけど。

新幹線に乗ることでテンションも上がるだろう。

浜松駅に到着。特急券、乗車券を窓口で購入。

2330円であった。安心感と時間を買った感じだ。

ワープ券

静岡まで20分ちょっとで着いてしまうのだから驚きだ。新幹線は速い。

ワープにより時間短縮に成功。何より爽快な気持ちになってリフレッシュできた。

せっかくなので、購入したトレーディング色紙を開けていく。

トレーディング色紙
トレーディング色紙
トレーディング色紙
トレーディング色紙 シャフリヤール

シャフリヤールゲット!ジャパンカップで本命にした思い入れのある馬である。

ダービー時のものなので、鞍上が福永祐一ということも嬉しい。

そうこうしているうちにあっという間に静岡駅に到着した。

静岡駅では熱海行きに乗り換えるが、割と混雑している。熱海駅に着くまでの我慢だ。熱海駅に着いたらグリーン車に乗ろう。

熱海駅まで1時間ちょっと。運よく座ることができた。行きの電車とは異なりクロスシートだ。この旅でクロスシートの有り難さを実感した。ロングシートで、常に隣の人の圧があるのは大変ストレスであった。

熱海に到着。グリーン車でやっとゆっくりできそうだ。乗り換えの時間がそんなにないので、急いで弁当を買い込んで東海道線に乗り込む。

東海道線のグリーン車に乗り込む

時間がなかったので、じっくりと吟味する時間はなかった。適当に手に取った弁当だったが美味しかった。

乗り換えポイントの川崎駅までくつろぐ。

川崎に着いた。グリーン車はやはり快適だ。ずっと乗ってることができる。

最後の南武線だが、これが激混み。一刻も早く帰りたいので、立ちを覚悟で乗車する。

しばらく立っていたがすぐに座れた。意識が飛ぶ。気がついたら終点の立川だった。

長かった…22:30、旅が終わろうとしとしている。

ほとんど電車に乗ったきりの一日であったが、青春18きっぷの旅がどんなものか、よくわかった。確かに2000円ちょっとでどこまでも乗り放題なのは魅力だが、その反面新幹線が凄すぎる、ということを実感した気がする。

お金に余裕があれば間違えなく新幹線が最強だろう。

またいつか余裕があれば中京競馬場に行ってみたい。

グルメは文句なしで最高だった。